2011.07.07 八日目の蝉
八日目の蝉

「優しかったお母さんは、私を誘拐した人でした」
こんなキャッチコピーで映画化された小説
直感でこれは映画を観るよりも小説を読もうと思ったんだけど、読んだら面白くて、どうしても観たくなって急いで映画も観てきました

要約すると、お母さんと思っていた人は犯罪者だった、恨んでいたが思い出してみると一緒に暮らしていたとき二人は紛れもなく親子の絆で結ばれていた、、、というストーリ仕立てになっている
もちろん小説も映画もその通りだったけど、私は全然違う部分で面白かったんですよね

「あなたは子どもを産めないからがらんどうだ」

彼女はこの言葉を不倫相手の奥さんから言われて衝撃を受けるの
残酷な言葉だけれど、ある意味認めたんでしょ
がらんどうを埋めたくてその人たちの子供を誘拐しちゃったから
あの奥さんの子供を育てられるか、ってレビューもあってそれはそうだけど
ここで大事なことはそういうことじゃなくて彼女がどうしようもなくがらんどうを埋めたい衝動に駆られたってこと、子を生む性を持つ女性の性(さが)の話なんだと思った

唐突にエンジェルホームでの暮らしが始まって、あれ、映画を観た人は唐突で強引な展開が謎だと思わないですかね(笑)
ホームには男性がいないんですよ、生まれてくる子供は個人のものじゃなくてそこにいる全員の子供として育てられるの、男性を完全否定してる
だいたいこの小説に登場する男性って情けない男ばかりで、必要なのは種だけ(笑)
面白い話だなぁって思いながら読みました

もし、二手に分かれる道の真ん中に立たされて、どちらにいくかと神様に訊かれたら、私はきっと、幸も不幸も関係なく、罪も罰も関係なく、その先に薫がいる道を躊躇なく選ぶだろう。何度くりかえしてもそうするだろう。そんなことを思う。

そんな情けない男たちは話はさておいて
ひたすら逃げ、娘(薫)と必死に生きる主人公と共に涙したことは間違いありません
ラストまで引き付けられる面白い小説でした
そ、結論は「がらんどう」ではなかった、ということですよね
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