シネ21レビュー

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暴走する感情にペースメーカーを<ペースメーカー>

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<ペースメーカー>は<私たちの生涯最高の瞬間>(2007)と<国家代表>(2009)以後、昨年の<グローブ>や<パーフェクトゲーム>等いわゆる‘スポーツヒューマンドラマ’の延長線にある。 あえてそれが実話かそうでないかを別にしえ‘倒れてもグラウンドの上で倒れる’あるいは‘選手生命がここで終わっても私は必ず最後まで走るのだ’流の闘魂のスポーツ映画だ。
そんな中で借金に苦しめられる選手の姿は<私たちの生涯最高の瞬間>、選手で葛藤して和解するチームの雰囲気は<国家代表>、そしてどこか限りなく素朴に見えるマラソンランナーの姿で<フォレスト・ガンプ>が浮び上がる。 言ってみれば<ペースメーカー>はマラソンを中心にした既存スポーツ映画の公式を賢くベンチマーキングする戦略から始まる。 だが最も重要なフォーカスはキム・ミョンミンの映画ということだ。 単独で立ち続けた‘チームトップ’でない映画をあえて想像するのが難しい彼の存在は<ペースメーカー>の全てでもある。
マラソンで優勝候補のペースを調節して記録を短縮さる戦略的役割が‘ペースメーカー’だ。 長年の友人チョンスのチキン店に居そうろうするチュ・マノは家族は弟だけの往年のマラソンランナーだ。新しく赴任したマラソン国家代表監督パク・ソンイルは年長の彼に若い金メダル有望株ツヤのペースメーカーになってほしいと依頼する。 彼は身体的限界で30km以上走ることが大変だ。 だが選手村で知り合った有名棒高跳び選手ジウォンの応援の中、他人のためでなく自身の希望のために走るこを願う。
‘メソッド演技’の達人キム・ミョンミンは今回もびっくりするほどの変身術をリリースする。 彼の前作を思い出すのはやはり無意味だ。 どこか滑稽に見える飛び出した前歯に一日3食ラーメンだけでも幸せで、マラソンしか知らない純真な男だが、“年を取れば耳障りな話は聞かないように”と自分だけの長年の処世術で生きてきた理由が多い男でもある。スポーツ映画としてマラソンの几帳面なディテールを忠実に生かし、英国に渡り今年開かれることになるロンドンオリンピック マラソンシーンまでを再現したことはかなりすてきだ。キム・ミョンミンに面と向かって責めるイ・ボンジュ選手のカメオ出演も面白みを増す。しかし実話ではないのでその結果を知らずに見るということは長所であり短所だ。ジウォンや弟ソンホとの関係、そしてペースメーカー以上の実力を発揮しようとする‘酷似’の瞬間がどこか感動のためにリアリティーを犠牲にした結果に感じられる。 高まる感情と別にもう少し自制力を発揮したとすればどうだったのだろうか物足りなさが残る。 暴走する感情にもペースメーカーが必要だった。
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